第6回 / 実践コース 全5回

スプレッドシート・Google連携

GASとMCPで、Googleの世界とClaude Codeをつなげよう
Claude Code パーソナル講座 | 講師: 山本 朋美
オンライン / 対面(120分)

今日のゴール

この2時間が終わったら、こんなことができるようになります

今日の持ち帰り成果物: スプレッドシートに追加したGASスクリプト(カスタムメニュー付き)

今日の流れ(120分)

時間内容形式
00:00 - 00:10前回振り返り・今日のゴール対話
00:10 - 00:30Google Apps Script(GAS)って何?座学
00:30 - 00:55ワーク1: スプレッドシートの自動化スクリプトを作るハンズオン
00:55 - 01:05休憩---
01:05 - 01:25MCPの概念とGoogle Drive連携座学
01:25 - 01:50ワーク2: Google Driveと連携してみるハンズオン
01:50 - 02:00まとめ・次回予告対話

前回の振り返り(第5回)

前回は「HTMLで見積書・請求書を作る」を学びました

学んだこと

  • HTMLの基本構造
  • CSSでデザインを整える
  • Claude Codeでビジネス書類を作成

作った成果物

  • 見積書 or 請求書のHTMLファイル
  • PDF化して実務で使える状態に

今日やること

  • スプレッドシートの自動化
  • Google Apps Script
  • 外部連携(MCP)の概念
01

GASって何?

Google Apps Script = Googleの世界を自動化するプログラム

Google Apps Script(GAS)とは?

Googleが無料で提供しているプログラミング環境です

Excelの世界

Excelには「マクロ」がある
ボタン1つで作業を自動化
VBAというプログラムで動く
→ Excel専用の自動化

→

Googleの世界

スプレッドシートにはGASがある
ボタン1つで作業を自動化
JavaScriptベースで動く
→ Google全体の自動化

ポイント: GASはスプレッドシートだけじゃない。Gmail、カレンダー、Drive... Googleの全サービスを操れます

GASでできること(実例)

スプレッドシート操作

  • データの自動集計・整形
  • カスタムメニューの追加
  • 入力規則の自動チェック
  • グラフの自動生成

サービス連携

  • スプレッドシートからメール自動送信
  • カレンダーに予定を自動追加
  • Driveにファイルを自動保存
  • 外部APIとデータ連携

定期実行(トリガー)

  • 毎朝9時に日報テンプレを送信
  • 毎週月曜に売上レポート作成
  • フォーム送信時に自動通知
  • 編集時に自動バックアップ

UI拡張

  • 独自のメニューボタン追加
  • サイドバーで入力フォーム表示
  • ダイアログで確認画面表示
  • ボタンクリックで一括処理

AIにGASを書かせるメリット

プログラミングの知識は不要。「やりたいこと」を伝えるだけ

従来の方法

1. JavaScriptを勉強する
2. GASのAPIを調べる
3. コードを書く
4. エラーを自力で直す
5. テストする
→ 数日〜数週間かかる

→

AIに頼む方法

1. やりたいことを日本語で伝える
2. AIがコードを書く
3. コピペして動かす
4. 動かなかったらAIに聞く

→ 数分〜数十分で完成

大事なこと: コードを「読めなくてもOK」。でも「何をしているか」はAIに説明してもらおう

GASはどこにあるの?

スプレッドシートから直接開けます

  1. 1Googleスプレッドシートを開く
  2. 2メニューバーの「拡張機能」をクリック
  3. 3「Apps Script」を選択
  4. 4スクリプトエディタが開く(ここにコードを貼り付ける)
ブラウザだけでOK: 特別なソフトのインストールは不要。Googleアカウントがあれば誰でも使えます

実例: 講師が実際に使っているGAS

Claude Codeの「google-apps-script」スキルで作ったものです

請求書自動生成

スプレッドシートに入力した内容から
PDF請求書を自動生成してDriveに保存。
カスタムメニューからワンクリック。
毎月の請求業務が5分に短縮

メール自動アーカイブ

不要なメールを条件に基づいて
自動でアーカイブ。毎朝自動実行。
受信トレイが常にスッキリ

これ全部、プログラミング知識なしで作りました。 Claude Codeに「こういうの作って」と頼んだだけです
02

スプレッドシート自動化

カスタムメニュー付きのGASを作ろう

これからやること

Claude Codeに
GASを書かせる
→
コードをコピー
→
Apps Scriptに
貼り付け
→
メニューが
追加される!

完成イメージ

スプレッドシートのメニューバーに
「便利ツール」という独自メニューが追加される。
クリックすると便利な機能が使える!

追加する機能

  • 選択範囲を太字にする
  • 今日の日付を入力する
  • (アレンジ自由!)
ワーク 1

GASスクリプトを作ってもらおう(25分)

以下のプロンプトをClaude Codeに入力してみましょう

入力するプロンプト
Google スプレッドシートで使うGASスクリプトを書いてください。

カスタムメニュー「便利ツール」を追加して、
以下の機能をつけてください:

1. 「選択範囲を太字にする」
2. 「今日の日付を入力する」

コードだけ出力してください。コメント付きでお願いします。
ワーク 1 つづき

スクリプトエディタに貼り付けよう

  1. 1Claude Codeが出力したコードを全選択してコピー
  2. 2Googleスプレッドシートを開く
  3. 3「拡張機能」→「Apps Script」を開く
  4. 4エディタの既存コードを全て消して、コピーしたコードを貼り付け
  5. 5保存ボタン(Ctrl+S / Cmd+S)を押す
  6. 6スプレッドシートに戻って、ページをリロード
初回は「承認」が必要です! 「このアプリは確認されていません」と出たら「詳細」→「(安全でないページ)に移動」で進めます

GASの「承認」手順(初回のみ)

自分で作ったスクリプトにGoogleアカウントのアクセス権を許可します

  1. 1スクリプトを実行すると「承認が必要です」と表示される
  2. 2「権限を確認」をクリック
  3. 3自分のGoogleアカウントを選択
  4. 4「このアプリは確認されていません」→「詳細」をクリック
  5. 5「(プロジェクト名)(安全でないページ)に移動」をクリック
  6. 6「許可」をクリックして完了!
なぜ怖い表示が出るの? Googleが「このスクリプトは公式審査を受けていない」と警告しているだけ。自分で作ったものなので安全です

動作確認してみよう

メニューバーに「便利ツール」が追加されていますか?

テスト1: 太字にする

  1. セルに適当な文字を入力
  2. そのセルを選択した状態で
  3. 「便利ツール」→「選択範囲を太字にする」
  4. 文字が太字になれば成功!

テスト2: 今日の日付

  1. 空のセルを選択
  2. 「便利ツール」→「今日の日付を入力する」
  3. 今日の日付が入力されれば成功!
成功! 自分だけのオリジナルメニューがスプレッドシートにできました

うまくいかない時は?

メニューが表示されない

  • ページをリロードしましたか?
  • スクリプトを保存しましたか?
  • onOpen関数がありますか?
  • → Claude Codeに「メニューが出ない」と聞く

エラーが出る

  • エラーメッセージをコピー
  • Claude Codeに貼り付けて質問
  • 「このエラーを修正して」でOK
  • → AIがデバッグしてくれる
エラーは怖くない: AIに聞けば直してくれます。「壊れた!」と思っても、スプレッドシートのデータには影響しません

もっとアレンジしてみよう

時間に余裕がある人は、こんな機能も追加してみましょう

データ整形系

  • 全角→半角変換
  • 空白行の一括削除
  • 重複データのハイライト

便利ツール系

  • 選択範囲の合計をポップアップ表示
  • タイムスタンプ(日時)の自動入力
  • 選択セルの背景色を交互に変更

業務改善系

  • 入力必須チェック
  • 特定シートのPDF出力
  • メール下書きの自動作成
プロンプト例
さっきのGASに機能を追加してください。
「便利ツール」メニューに「重複データをハイライトする」を追加して。

GASの「読み方」を知っておこう

コードを書ける必要はないけど、構造がわかると安心です

GASコードの基本構造
// メニューを追加する関数(スプレッドシートを開いた時に実行)
function onOpen() {
  SpreadsheetApp.getUi()
    .createMenu('便利ツール')
    .addItem('太字にする', 'makeBold')
    .addToUi();
}

// 実際の処理を書く関数
function makeBold() {
  // ここに処理内容
}
読み方のコツ: onOpen = 開いた時に実行、createMenu = メニューを作る、addItem = 項目を追加

「トリガー」で自動実行しよう

GASは「いつ実行するか」を設定できます

トリガーの種類いつ動くか使いどころ
onOpenスプレッドシートを開いた時カスタムメニューの追加
onEditセルを編集した時入力チェック、自動計算
時間ベース毎日/毎週/毎時など定期レポート、バックアップ
フォーム送信時Googleフォームの回答時自動通知、データ整形
つまり: 「毎朝9時にこの処理を実行」「セルが変わったら自動でチェック」ができる。人がいなくても動く!

☕ 休憩(10分)

ここまでで質問はありますか?
後半はMCPとGoogle Drive連携の話をします
03

MCPとGoogle Drive連携

Claude Codeを外の世界とつなぐ仕組み

MCP(Model Context Protocol)とは?

Claude Codeと外部サービスをつなぐ「共通の接続口」です

USBポートのたとえ

PCにはUSBポートがある
マウス、キーボード、カメラ...
何でも差し込める
→ 共通の「差し込み口」

→

Claude CodeのMCP

Claude Codeには「MCP」がある
Gmail、Drive、LINE、Slack...
何でもつなげられる
→ 共通の「接続口」

MCPがあると: 「Gmailの未読を教えて」「Driveにファイルをアップして」が、Claude Codeへの一言で実行できる

MCPでつなげられるサービス

どんどん対応サービスが増えています

Google系

  • Gmail
  • Google Drive
  • Google Calendar
  • Google Docs

コミュニケーション

  • Slack
  • LINE
  • Notion
  • Discord

ビジネスツール

  • freee(会計)
  • GitHub
  • Obsidian
  • データベース各種
つまり: 日常使っているほぼ全てのサービスと、Claude Codeをつなげることができます

GASとMCPの使い分け

似ているようで、役割が違います

GAS(前半で学んだ)MCP(後半で学ぶ)
何をするもの?Google内の自動化Claude Codeと外部サービスの接続
動く場所Googleのサーバー上自分のPC上
AIの関わり方コードを書いてもらうAIが直接サービスを操作
実行タイミングトリガーや手動実行会話の中でリアルタイム
向いている用途定期処理・バッチ処理対話的な操作・一回きりの作業
両方使えるのがベスト。定期的な処理はGAS、その場の作業はMCPという使い分けがおすすめ

MCPの仕組みを図で理解しよう

あなた → Claude Code → MCP → 外部サービス

あなた
「Driveにアップして」
→
Claude Code
指示を理解
→
MCP
接続を仲介
→
Google Drive
ファイルがアップされる

あなたがやること

日本語で指示を出すだけ。
「このファイルをDriveにアップして」
「今日の予定を教えて」
→ 裏側の仕組みは意識しなくてOK

MCPがやること

Claude Codeの指示を受け取る
外部サービスのAPIを呼び出す
結果をClaude Codeに返す
→ 通訳のような役割

Google Drive MCPでできること

Driveとの連携で、ファイル管理が劇的に楽になります

ファイル操作

  • PCのファイルをDriveにアップロード
  • Driveのファイルをダウンロード
  • フォルダの作成・整理
  • ファイルの検索・一覧表示

共有・管理

  • ファイルの共有リンク作成
  • 共有相手の設定
  • 権限の管理
  • 共有時にLINE通知(スキル連携)
実例: 講師は「gdrive-share-notify」スキルで、Driveのファイルを共有したら自動でLINE通知が飛ぶ仕組みを使っています
04

Google Driveと連携してみる

MCPを使って実際にファイルをアップロードしてみよう

ワーク 2 の概要

前回・前々回で作ったファイルをGoogle Driveにアップロードしてみましょう

MCPが設定済みの場合

Claude Codeから直接Driveにアップロード
「このファイルをDriveにアップして」と指示
共有リンクの作成まで体験
→ 実際に操作してみよう!

MCPが未設定の場合

設定方法の解説を聞く
講師のデモを視聴
自宅で設定してみる
→ 概念を理解するだけでもOK!

MCPの設定は少し手順が多いです。 今日はまず「こんなことができる」を知るのが目標です

MCPの設定方法(概要)

設定ファイルにMCPサーバーの情報を書きます

設定ファイル: ~/.claude/settings.json

{
  "mcpServers": {
    "google-drive": {
      "command": "npx",
      "args": ["@anthropic/mcp-gdrive"]
    }
  }
}
難しく感じても大丈夫: 実際の設定はClaude Code自身に「MCPの設定をして」と頼むこともできます
ワーク 2 / デモ

Google Driveにファイルをアップしてみよう(25分)

MCPが設定済みの方は以下のプロンプトを試してみましょう

入力するプロンプト
前回作った [見積書.html / 請求書.html] を
Google Driveの「Claude Code 講座」フォルダにアップロードしてください。

フォルダがなければ作成してください。
成功体験: PCのファイルが、AIの指示一つでGoogle Driveに上がった!

GAS + MCP = 最強の組み合わせ

前半と後半の知識を組み合わせると、こんなことができます

例1: 自動レポート生成

GAS: 毎週月曜にスプレッドシートのデータを集計
MCP: 集計結果をDriveにPDF保存
組み合わせ: メールで自動送信まで
→ 完全自動のレポート配信

例2: 顧客管理の自動化

GAS: フォームの回答をスプシに自動整理
MCP: 新規顧客を検知してLINE通知
組み合わせ: お礼メールの下書きも自動
→ 顧客対応のスピードアップ

全部AIに作ってもらえます。 「こういう自動化したい」と伝えれば、GASのコードもMCPの設定もAIがやってくれる

連携する時のセキュリティ注意点

便利だからこそ、気をつけるべきこと

覚えておこう: 便利さとセキュリティはトレードオフ。「何を許可しているか」を常に意識する

今日のまとめ

持ち帰り成果物: スプレッドシートに追加したGASスクリプト(カスタムメニュー付き)

次回までにやってみてほしいこと

基本(10分でできます)

今日作ったGASに
もう1つ機能を追加してみる。

Claude Codeに
「このGASに〇〇機能を追加して」
と頼むだけ。
→ 自分の業務で使える機能を1つ追加

チャレンジ(余裕がある人)

トリガーを設定して
「毎日自動で実行」される
スクリプトを作ってみる。

→ 人がいなくても動く自動化を体験

コツ: 「毎回手でやっている作業」を思い出して、それをGASで自動化できないか考えてみましょう

次回予告 --- 第7回: スキルを作り込もう

次回学ぶこと

  • スキルの作成・カスタマイズ
  • 自分の業務に特化したスキルを設計
  • スキルの組み合わせ・パイプライン
  • 実務で使える自動化フローの構築

次回の成功体験

「一言で複雑な作業が全部終わる」
自分だけの最強スキルを作る

→ GAS + MCP + スキル = 業務の完全自動化

ここまでの積み上げ: 基礎(1〜3回)→ 実践(4〜6回)→ 次回から応用!全てがつながっていきます

お疲れさまでした!

第6回: スプレッドシート・Google連携 --- 完了

次回: スキルを作り込もう

ご質問はいつでもお気軽にどうぞ --- LINE / メール / 次回の講座で

Claude Code パーソナル講座

講師: 山本 朋美

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